【コスモス:時空と宇宙】 (7)「クリーンルーム」 まとめ

下記番組のまとめを書きます。

放送局ナショナルジオグラフィック
番組名コスモス:時空と宇宙
(7)「クリーンルーム」
原題Cosmos: A Spacetime Odyssey
The Clean Room
放送日時2014年

目的は、「見逃してしまった人に、概要だけでもお伝えすること」です。

2018年7月現在、Amazonビデオでも見ることができます。

タイトル一覧はこちらです。

導入(ホームページより引用)

地球の年齢を最初に突き止めたのは、クレア・パターソンというあまり知られていない科学者だ。

彼はその研究の途中で、世界初のクリーンルームを作ると同時に、危険な金属が人々の健康をおびやかしていることに気付く。

古代ローマ時代から広く利用されてきた鉛は、人体への恐ろしい影響でも知られていた。

利益優先の業界や、権力者、お抱えの科学者に対して、パターソンは自らのデータを武器に敢然と立ち向かう。

概要

地球科学者クレア・パターソン(通称パット)が、地球の年齢を調べる過程で鉛が有害であることに気づいて、有鉛ガソリンに関わる団体と闘いを繰り広げたという話。

今では鉛が人体に有害だという認識が広まっている。

詳細

■ 地球の年齢の調べ方

・火星と木星の間の小惑星帯は、地球が出来た頃の状態で保存されている。
 ・100万年ほど前、小惑星帯で微惑星同士の衝突が起こり、一方が5万年前の地球に隕石として落ちてきた。
  ・アメリカの「アリゾナ隕石孔(バリンジャー隕石孔)」
  ・隕石のかけらがたくさん見つかった。
  ・隕石の中の鉛の量を測れば、ウランから鉛に変化する時間はわかっているのでその隕石の年齢がわかる。
  ・ウランから鉛へは時間をかけて変化(崩壊)するが、鉛は永遠に変化しない。
  ・隕石と地球の年齢は近いはずなのでそれは地球の年齢でもある。

・地質学者ハリソン・ブラウンは、地球の年齢を調べるために、ジルコン結晶の年齢測定をクレア・パターソンに依頼した。
 ・ジョージ・キルトンがウラン、パターソンが鉛の量の測定を担当した。
  ・ウランの量は何回測っても同じだが、鉛は数値がバラバラだった。
  ・研究室の過去の鉛を使った実験などが結果を左右するのかもしれないのでパターソンは研究室を徹底的に掃除したが、100倍も大きな値が出た。
  ・別の大学に引っ越して世界初のクリーンルームを作った。
   ・そしてようやく鉛の量の測定に成功し、地球の年齢を45億年とはじき出した。

■ 鉛の基礎知識

・鉛は安くて柔らかく、使いやすい。

・大量の鉛に触れると命にかかわる。

・元々地球上の鉛は地中に埋まっていたが、8500年前に掘り起こし始めた。

■ 鉛の人体への影響

・人体に入った鉛は細胞間の情報のやりとりをブロックする

■ 鉛業界とクレア・パターソンの対立

・20世紀に入った頃から、鉛入りのペンキを発売するメーカーが鉛は無害だと主張する広告を展開し始めた

・1920年代、テトラエチル鉛がガソリンの異常な燃焼を防ぐことを発見。しかし同時に油によく溶けて皮膚に触れたりガスを吸い込むだけで死ぬこともあった。

・鉛業界が見つけた科学者ロバート・キーホー
「鉛は自然界にも存在する。たとえ工場で働く人に害があったとしても業界の自主規制で対応は可能であろう。鉛が消費者にとって危険だという証拠はない。」
何十年も反論は出なかった。

・パターソンは、鉛の海中濃度が、浅瀬や水面では、深いところの何百倍もあることを発見。
 ・有鉛ガソリンの排気ガスが原因だとした。

・石油業界からの研究資金提供は打ち切られたが、アメリカ政府、陸軍、海軍、原子力委員会、公衆衛生局、国立科学財団が鉛の研究資金を提供。

・パターソンはグリーンランドやあらゆる山や川の鉛濃度を調べ尽くした
 ・それらの場所でもクリーンルームを作った

・数百年前の氷にはほとんど鉛は含まれていないかった
 ⇒昔は大気中の鉛はごくわずかだった

・1966年、鉛問題の公聴会

・その後パターソンの主張が認められ、ガソリン中の鉛の量は減少、血中の鉛濃度も減少した。

・現在では、どんなにわずかな鉛でも人体には有害とされている。

感想、個人の意見

「コスモス:時空と宇宙」というタイトルの全13回の番組の1回を公害問題に当てたのは、環境保護も科学の重要な役割であるというメッセージなのかもしれませんね。

そういえば釣りで使うオモリのパッケージにも鉛って書いてあったことを思い出しました。

今まで根がかりしてけっこうな数のオモリを海底でロストしてきました。

それが海中に溶けて魚の体内に入って・・・という可能性を考えると罪悪感でいっぱいになりました。
実際ネットを検索すると、根がかりしたオモリが環境に与える影響を心配する声もありました。

鉄のオモリも売ってるようなので今度からは鉄のオモリを使うようにしよう。



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