ナショジオ 「宇宙~時空超越の旅~」 #4 「多元的宇宙の謎」

下記番組のまとめを書きます。

放送局ナショナルジオグラフィック
番組名宇宙~時空超越の旅~
by ブライアン・グリーン
原題Beyond The Cosmos (The Fabric of the cosmos)
エピソード#4 「多元的宇宙の謎」 (原題:「Multiverse」)


目的は、「見逃してしまった人に、概要だけでもお伝えすること」です。

この番組は以前
・「U-NEXT
・「Amazonビデオ
でオンデマンド配信されていたようですが、2018.02.20 現在では配信されなくなっているようです。

スカパー!などのナショナルジオグラフィックを契約していれば、運がよければ不定期に再放送しているのが見られるかもしれません。

導入部より引用

かつて宇宙という言葉はこの世のすべてを意味しました。

複数の宇宙など存在しえないという考えが常識だったのです。

しかし、もしも私たちがこの太陽系を離れ、天の川銀河を超えて、そのまた先の数ある銀河を超えて宇宙の果ての先まで行くことが出来たとしたら、そこには別の宇宙がたくさん見つかるかもしれません。

私たちが住んでいるこの宇宙のほかにたくさんの宇宙が存在する-それどころが新たな宇宙が絶え間なく生まれている可能性があります。

私たちは増殖する宇宙の海、マルチバース、つまり多元宇宙に住んでいるかもしれないのです。

要点

多元宇宙は科学がたどり着いたひとつの可能性。
懐疑的な科学者もいる。

多元宇宙を考える根拠は3つある。
(1) 永遠のインフレーション
(2) ダークエネルギーの測定値が理論値よりも大幅に小さいこと
(3) 弦理論から出てくる次元のバリエーションが無数にあること

詳細

■ コメントが紹介されたいた人
擁護派
スティーブン・ワインバーグ(STEVEN WEINBERG)
アラン・グース(ALAN GUTH)
レオナルド・サスキンド(LEONARD SUSSKIND)
アレックス・ビレンキン(ALEX VILENKIN)
アンドレイ・リンデ(ANDREI LINDE)

懐疑派
アンドレアス・アルブレヒト(ANDREAS ALBRECHT)
デイビッド・グロス(DAVID GROSS)

■ 多元宇宙擁護派の根拠

(1) 永遠のインフレーション

・アラン・グース「インフレーション理論」
 ・理論的に、斥力的重力が宇宙の急膨張を起こした可能性があることを発見。
 ・WMAPによる観測結果が計算による予測と一致したことで説得力は増した

 ・アンドレイ・リンデとアレックス・ビレンキンがインフレーション理論に多元宇宙の可能性を見出した。「永遠のインフレーション」
  ・ビレンキン
   ・インフレーションはある領域で終わっても別の領域では続いていると予測。
    ⇒ ビッグバンは過去に何度も起きているしこれからも数えきれないほど起きる?
   ・膨張するチーズに次々と穴が空いて、それらの穴1つ1つが宇宙のようなイメージ
   ・グースに聞いてもらえずヘコむ

(2) ダークエネルギー

・ダークエネルギーの量の測定結果は真空のエネルギーの理論値よりも極端に小さい。
 ・現代科学の大きな未解決項目の一つ。
・もしもダークエネルギーの値が異なる宇宙が存在するとすれば、その中に1つくらいエネルギー量の小さな宇宙があったとしてもおかしくない。
・ダークエネルギーの値がこの宇宙くらいの場合にだけ星や銀河が形成される。

(3) 弦理論

・余剰次元の形が宇宙の形を決める。弦理論では余剰次元の形に膨大な可能性が出てくる(10の500乗個とする論文もある)。これは多元宇宙を表しているのかもしれない。

■ 多元宇宙の批判

・ダークエネルギーの量や弦理論の次元の形のバリエーションについて、説明が不十分。「偶然」で済ませている。

・これでは説明のつかないものは何でもごまかせてしまう

■ 検証方法

隣どおしの宇宙が衝突して生まれた可能性もある。
そうだとすると宇宙背景放射にさざ波として痕跡が残っているかもしれない。

感想、個人の意見

多元宇宙は「検証しようがない」と思っていたので、検証方法が示されていたのに驚きました。検証して多元宇宙の存在が確認できたら面白いですね~。


元となっている書籍はこちらです↓

文庫 宇宙を織りなすもの 上: 時間と空間の正体 (草思社文庫)


文庫 宇宙を織りなすもの 下: 時間と空間の正体 (草思社文庫)

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