【相対論】時空図(ミンコフスキー図)を描く練習


まず「時空図とは?」について説明して、そのあと時空図の中に世界線を書き込む練習をします。

時空図とは?

相対性理論で、時空図(またの名をミンコフスキー図)というのが出てきます。
上の図のようなやつですね。

「時空図」なんて聞くと「なんだか難しそう」と思われるかもしれませんが、なんてことはありません。
高校物理の力学で、横軸に時間 (t)、縦軸に距離 (x) をとったグラフを描いたことがあるかと思います。あれとほとんど同じです。

違いは下記くらいですね。

・時間 t には光速 c をかけて ct とすることで、次元(単位)を距離と同じにする
・ct 軸は縦に書く




ちなみに・・・
・ct 方向成分は「第 1 成分」ではなく「第 0 成分」と書かれることが多く、成分は \((x^0, x^1, x^2, x^3,…)\) のように表されます。
・時空図の座標系の取り方を「ローレンツ座標系」と呼ぶことがあります。

練習問題

では基本を押さえたところで、次の練習問題を解いてみましょう。

(Q1) t = 0 に x = 0 を出発した点粒子の1次元運動について、次の (1) から (3) の軌跡 (「世界線」) を下図に書き込んでください。(縦軸と横軸のスケールは同じとして)
   (1) 速度が c の場合
   (2) 速度が c/2 の場合
   (3) 速度が c 以下で変動する場合

(Q2) (2) 光速以下の粒子が通りうる領域を斜線で示してください。

まず (Q1) について。どう考えたらいいでしょうか。
ヒントとしては、例えば 1 秒後を考えてみたらどうでしょう?
さらに高校物理の x-t グラフ(横軸 t, 距離 x)で考えるとわかりやすいかも。

答えはこんな感じになります↓

間違いやすいのは、(Q1)(3) の軌跡が、どの点においても接線の傾きが 1 より大きい状態、言い換えると x軸との傾きが 45 度以上の状態をキープし続けるということです。理由は、光速を超えることはないという条件がついているからです。

いじょ。

5

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です