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微分は dy か dy/dx か?
大学で「全微分」を「\(df\)」と書く、と初めて聞いたとき戸惑いませんでしたでしょうか?
高校では微分といえば \(\frac{df}{dx}\) という分数の形(=導関数のこと)だったからです。
なぜ「全」がつくと分数じゃなくなるのか?と。
しかも偏微分は相変わらず \(\frac{\partial f}{\partial x}\) と分数の形で書きます。
ややこしいので表に整理してみましょう。
上の表にあるように、モヤモヤしているのは
1変数関数 \(f(x)\) の「微分」とは、\(df(x)\) のことなのか、それとも \(\frac{df(x)}{dx}\) のことなのか?
ということです。高校では後者で習ったと思います。
世界的にはどのように合意されているのかな?と思い英語版 Wikipedia で調べてみました。
「微分」に相当する英単語は「differential」だと思います。
differential の説明には何と書かれているかというと・・・
In mathematics, differential refers to infinitesimal differences or to the derivatives of functions.
(おーにし訳)
数学では、微分とは無限小の差、または導関数のことを差す。
今の疑問にあてはめると、「無限小の差(infinitesimal differences)」とは \(df(x)\) のことで、「導関数(derivatives of functions)」とは(Wikipedia「Partial derivative」によると) \(\frac{df(x)}{dx}\) のことですね。
つまり
1変数関数 \(f(x)\) の「微分」とは、増分\(df(x)\) を指すこともあれば、導関数\(\frac{df(x)}{dx}\) を指すこともある
ということなので、文脈によって使い分ける感じですかね。
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