【ZERO】 「ヒッグス粒子!素粒子の不思議ワールドへの招待 」 まとめ
放送局 | NHK |
番組名 | サイエンスZERO(サイエンスゼロ) 「ヒッグス粒子!素粒子の不思議ワールドへの招待」 | 放送日時 | 2012年9月2日 |
目的は、「見逃してしまった人に、概要だけでもお伝えすること」です。
この番組は今でも「U-NEXT」というサイトでオンデマンドで視聴できます。
「サイエンスZERO」のタイトル一覧はこちらです。
導入部より引用
「この世界は何からできているのか?」人類が追い求めてきた究極の問いに、今ひとつの答えが出ようとしています。素粒子の標準理論でただ1つ欠けていたヒッグス粒子。7月、世界中を駆け巡ったヒッグス粒子発見の大ニュース。
さまざまな番組がいろんな方法で紹介してきました。ところがほとんどのみなさんは結局こう思ったはず。「よくわからなかった・・・」。
それもそのはず。なんとノーベル賞のあの益川さんがこれまでの説明を一刀両断。「インチキなのね」
そこでサイエンスZEROが満を持してお送りします。
ヒッグス粒子とは要するに一体何なのか?
今度こそわかるはず。素粒子の不思議ワールドへのご招待です!
要点
・粒と考えるとわかりにくい。ヒッグス「場」。・ヒッグス場は宇宙全体に満たされている。
・素粒子の質量は、ヒッグス場との相互作用の強弱で決まる。
・証明したいのはヒッグス粒子ではなくヒッグス場の存在。
・そのために、「エネルギーを1点に集めるとヒッグス場が励起する」という性質を使った。
・励起されたヒッグス場(これをヒッグス粒子と呼ぶ)はすぐに崩壊する。
・その時に出てくる光子をCERNで発見した。
詳細
■ そもそも素粒子とは・素粒子は予言されてきた
・デモクリトス・・・万物は小さな原子からできている
・ジャン・ペラン・・・原子の存在を証明
・長岡半太郎・・・1903年 原子に構造があると予想
・アーネスト・ラザフォード・・・1911年 原子核を発見
・益川敏英、小林誠・・・1973年 6種類のクォークを予言
・後から実験で確認された
■ ヒッグス粒子発見までの流れ
・1964年 ピーターヒッグス
・当時の物理学の理論上は質量がゼロでないとつじつまが合わなかった
・質量がゼロにならないような新しい理論を作るのではなく、未知の素粒子(ヒッグス粒子)が素粒子に質量を与えるとすればいい
・その後物理学はヒッグス粒子の存在を前提に進んでいった
・2012年 ヒッグス粒子発見
■ 粒(古典論)ではなく場(量子論)で考える必要がある
・目には見えないけど、磁場と同じようにヒッグス場というものが宇宙全体に一様に満ちている
・質量=ヒッグス場との相互作用の大きさ
・ヒッグス場との相互作用が大きい素粒子ほど動きにくい(重い)
■ ヒッグス場の存在を証明するには
・空間の1点にエネルギーを集中させると(具体的には2つの素粒子を衝突させると)、ヒッグス場のその部分が反応してピョコンと波打つ(励起する。これをヒッグス粒子と呼んでいる。それを捉える。
・10^(-21)秒後には消えて別の粒子(ボトムクォーク、光子など)に変わる
・ボトムクォーク・・・ヒッグス粒子由来のボトムクォークは全体の1億分の1なので識別が困難。
・光子・・・ヒッグス粒子由来の光子は全体の10分の1。見つけやすい。126GeVで衝突させたときにヒッグス粒子由来と思われる光子の増加があった。
感想、個人の意見
かれこれ5年以上前の番組ですが、名作だと思うのでエントリー (^^;。不勉強のため、下記の疑問が残りました。
・素粒子とヒッグス場との相互作用しやすさは素粒子の何で決まるのか?
・専ら慣性質量の話だったけど、重力質量はどう考えればいいのか?
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