【本】 「ゼロから学ぶ超ひも理論」 竹内薫さん

物理や数学に関係する本のレビューを書いていこうと思います。

今回は「ゼロから学ぶ超ひも理論(竹内薫さん)」です。


感想をひとことでいうと、「とてもありがたかった!」です。

同じ著者から「ファインマン物理学を読む」という本が出ていますが、この本は「ツヴィーバッハ弦理論を読む」という感じの本です(Amazonのレビューでも同じ趣旨のことを書いている方がいます)。

※「ツヴィーバッハ弦理論」というのはこの本を指しています↓
初級講座弦理論 基礎編


初級講座弦理論 発展編


ツヴィーバッハ弦理論で弦理論を勉強中の私としては、
「あそこはざっくり言うとそういうことなのか」
「そういう背景があったのか」
などの気づきが多々得られました。

ツヴィーバッハ弦理論は弦理論の教科書にしては易しいですがそれでもそこそこ難しいので、ツヴィーバッハ弦理論を読んでいる方には副読本(参考書)としておすすめです。

ただ、弦理論初心者でツヴィーバッハ弦理論も読んでない方にとっては、(もちろん人にもよると思いますが)理解できないところがけっこう出てくるかもしれません。

わずか約150ページの中で
① 非相対論的なひも
② 特殊相対論と整合
③ 量子論と整合
④ 超対称性と整合
⑤ Dブレーン
という階段を駆け登りますので、非常に濃いです。
さらに弦理論で使う特殊相対論や量子論のエッセンスも解説してくれてます。

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