【複素関数】 2πi がよく出てくるのはなぜ?


複素関数の計算で、よく「\(2\pi i\)」が出てきます。
この \(2\pi i\) っていったいどこから出てくるものなのでしょうか?

答えはズバリ
$$\oint_C \frac{1}{z-a}=2\pi i$$(積分経路 C は\(z=a\)を含む) の影響です。

\(a\) の値にもよらず、積分経路によらず同じ値( \( 2\pi i \) )になるので、似たような形の積分結果に\(2\pi i\) が現れます。


念のため
$$\oint_C \frac{1}{z-a}=2\pi i$$の計算方法を示します。
積分経路は特異点を超えない範囲で自由に変形できるので(コーシーの積分定理から導かれます)積分経路を単位円として、さらに \(z=a+re^{i\theta}\) とおくと、
\begin{eqnarray}
\oint_C \frac{1}{z-a} &=& \int_{-\pi}^\pi \frac{1}{re^{i\theta}}ire^{i\theta}d\theta \\
&=& \int_{-\pi}^\pi i d\theta = 2\pi i
\end{eqnarray}




参考:
・「なっとくする複素関数 (なっとくシリーズ)」 p.77
・「図解入門よくわかる物理数学の基本と仕組み (How‐nual Visual Guide Book)」 p.189

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