【ZERO】 「ノ―ベル賞2017 重力波が切り開く新天文学」 まとめ
放送局 | NHK |
番組名 | サイエンスZERO(サイエンスゼロ) 「ノ―ベル賞2017 重力波が切り開く新天文学」 |
放送日時 | 2017年 |
目的は、「見逃してしまった人に、概要だけでもお伝えすること」です。
この番組は今でも「U-NEXT」というサイトでオンデマンドで視聴できます。
「サイエンスZERO」のタイトル一覧はこちらです。
導入部より引用
毎年、歴史に残る偉大な研究成果に贈られるノーベル賞。今年のノーベル物理学賞は、史上初めて重力波を捉えたアメリカのLIGO(ライゴ)チームに贈られました。重力波は、100年以上前、あの天才物理学者アインシュタインがその存在を予言したものです。その予言を確かめた功績で3人がノーベル賞を受賞しました。
今回、受賞者の1人を単独取材。取材で明らかになったのは、重力波の初観測を陰で支えた日本人研究者の存在でした。
そして10月。さらに重大な成果に世界が驚きました。
重力波が切り開く、天文学の新たな可能性に迫ります!
要点
(2016年に放送された「世紀の観測!重力波~アインシュタイン最後の宿題~」 と重複する部分は省略して、差分だけを書きます)・2015年の重力波の初観測以降、重力波観測による宇宙の仕組みの解明が進んでいる。
・2017年には中性子星の合体による重力波も観測された。中性子星の合体が発する電磁波には多くの情報が含まれている。
詳細
(2016年に放送された「世紀の観測!重力波~アインシュタイン最後の宿題~」 と重複する部分は省略して、差分だけを書きます)■ LIGOプロジェクトとは?
・総勢1000人、20か国以上からの研究者
・構想に40年以上
・1000億円を上回る巨大プロジェクト
■ 貴重映像
・LIGO観測装置の2直線が交差する部分の内部映像
・鏡が最重要。
■ 人間が検出できる重力波は3つ
① 超新星爆発
② 中性子星の合体
③ ブラックホールの合体
・2015年9月14日、「③ ブラックホールの合体」による重力波を検出。
以後も何度か③は捉えてきた。
・2017年8月17日、「② 中性子星の合体」による重力波を検出。
・中性子星とは?
直径20kmほどの狭い範囲に太陽が凝縮したような超高密度の星。
ブラックホールほど重くはない。
■ 2017年8月、中性子星合体の特徴
・ブラックホールは(すごく重いから)重力波を出しながらすぐに合体してしまう。
一方中性子星は重力波を出しながら合体するまでの時間がとても長い(今回50秒以上)。
・中性子星の合体は大量の光や物質を放出するので、これらを観測すれば宇宙の謎に迫れる。
・イタリアの重力波検出器Virgoではその中性子星合体による重力波は検知されなかったことから、中性子星合体の起きた銀河が特定できた(うみへび座NGC4993)。
・そこから発生する電磁波を元に、中性子星の合体を説明できるモデル「コクーンモデル」が出来た。
■ 重力波で宇宙の仕組みを紐解く流れ
重力波を検出 → 重力波自体からも多くの情報が得られる
→ 地球の複数個所に設置された検出器によって、どの銀河が発生源かがわかる
→ その銀河の電磁波の情報も解析することでさらに多くのことがわかる
■ 今後の展開
LIGOのプロジェクトリーダー曰く、
「これからの10年でLIGOの精度をさらに上げる。
それによってさらに新しい宇宙の謎をより高い精度で知ることが出来るようになる。」
感想、個人の意見
電磁波解析と重力波解析のそれぞれ単体でもいろんなことがわかるけど、それらを融合、連携することでもっといろんなことがわかるようになることにワクワクしました。重力波解析は今後もっと精度を上げていく方針ということで楽しみです。0